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派遣の仕事は40代から働ける? 現状と仕事選びのコツ4選
公開日:2024.02.15
更新日:2024.02.15
厚生労働省の調査によると「派遣労働者の中で一番多い年齢層は40代」とのデータが公表されています。
40代からの転職で派遣を検討している人にしてみれば、安心できるデータと言えるでしょう。
しかし、実際に40歳を過ぎてからの派遣登録に、今一歩足を踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
この記事では派遣の仕事を考えている人に向けて「40代からでも派遣で働けるコツ」や「派遣社員のメリット・デメリット」を詳しくご紹介しています。
派遣での働き方が自分に向いているか確認したい人は、ぜひ参考にしてください。
40代からの派遣社員の現状とは
経験やスキルの蓄積が多いことから、企業は40代を必要な人材とみなし、採用活動を行っています。しかし、年齢が高いゆえに採用に踏み切れない点も、現実問題として立ち塞がっているようです。
- 企業からの需要が多い
- 豊富な経験やスキルが求められている
- 体力や成長が必要な職場は採用されにくいこともある
上記の現状について詳しく解説します。
1.企業からの需要が多い
厚生労働省の調査では、派遣労働者全体のうち約40%は「40〜49歳」の年齢層で占めていることがわかりました。
男女比でわけると、40代は「男性26%」「女性33.5%」といった調査データも確認できます。
このことから、企業が40代を積極的に採用している背景を伺え、40代からでも十分派遣社員として活躍できることが読み取れます。
理由としては、次に述べる「豊富な経験やスキルを求められている」点を重視していると言われています。
参考:派遣社員の年齢層別割合(厚生労働省「派遣労働者調査」令和5年3月3日)
2.豊富な経験やスキルが求められている
資料(※下記参考リンクの事業所調査2)によると、派遣を採用する理由には「経験・知識・技能のある人を採用したいため」とされています。
企業は高いスキルを有した人材を求めており、40代はそれに応えられる経験やスキルが豊富だと見ているようです。そのため、業務遂行やトラブルに対応できるスキルを所持していれば、貴重な人材として採用されやすくなるでしょう。
そのぶん40代からの派遣探しでは、豊富な経験やスキルがないと求職活動が難しいかもしれません。
参考:令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況
3.体力や成長が必要な職場は採用されにくいこともある
企業からの需要がある一方、40代は採用されにくい一面もあります。
これは若い世代に比べ「体力や将来性が不安視されているから」です。特に体力が必要な職種や、情報の更新スピードが早いIT企業だと採用が鈍る傾向にあります。
40代は、20代や30代より知識の習得や生産性が落ちると考えられているため、スピードが求められる仕事には就きにくいのではないでしょうか。
40代で派遣社員になる3つのメリット
40代ではこれまでの経歴を活かすことで、仕事の選択肢が増えたり、新しいキャリアが築けたりといったメリットがあります。
- 仕事内容や勤務時間の選択肢が増える
- 担当者と相談しながら働き先を探せる
- 新しいキャリアを築くためのスキルを習得できる
派遣社員になることで生じるメリットについて、ご紹介します。
1.仕事内容や勤務時間の選択肢が増える
派遣社員になると、1つの仕事に限らずさまざまな働き方を模索できます。
40代はキャリアも築けているため、スキル次第では大手や人気企業の他、専門部署での派遣も選べます。勤務時間も自由に選択でき、交渉次第では時短勤務や残業なしで働くことも可能です。
希望の職種や勤務時間などの就業条件を複数選べる点が、派遣労働のメリットと言えます。
2.担当者と相談しながら働き先を探せる
派遣会社に登録すると、担当者によるアドバイスが受けられます。
担当者との面談では、派遣先企業の紹介や派遣業務に対するアドバイスがメインとなり、サポート期間も契約中はずっと続きます。これまでの経歴やスキルを活かせる仕事や、未経験の職種にチャレンジしたい時も、希望に沿った適切なアドバイスが受けられるでしょう。担当者は業界に対する知見も豊富なため、将来に向けたキャリアパスも明確に提示してくれます。
3.新しいキャリアを築くためのスキルを習得できる
ゼロから新しいスキルを学べるのも、派遣社員になるメリットの1つです。
派遣会社では、マナーや職種に応じた研修制度など、就業前後で教育訓練を実施するよう義務付けられています。例えば、オリエンテーションやOJTといった研修も、スムーズな派遣業務を行うために実施しています。
さまざまなスキルをゼロから学べるため、新しいキャリアプランを視野に入れて働くことができるでしょう。
40代で派遣社員になる3つのデメリット
40代では年齢を要因としたデメリットに注目が行きがちです。その中から、主なデメリットを3つピックアップしました。
- 長期間同じ職場で働くことは難しい
- 人間関係の構築が課題になりやすい
- 未経験から働ける職場が限られる場合が多い
派遣で働いた際に起こるデメリットを詳しく解説します。
1.長期間同じ職場で働くことは難しい
登録型派遣の場合、同じ職場で長期間働くことはできないとされています。
これには派遣の3年ルールが関係しており、登録型派遣で働ける期間は最長3年間と制限されているからです。派遣期間満了後は、直接雇用されることを前提とした紹介予定派遣でない限り、別の派遣先を探さなければなりません。
40代で「長期間同じ職場で働けない」というデメリットは、将来の見通しが立たず不安に感じられるかもしれません。次の派遣先がなかなか見つからずに、空白期間の発生も起こり得ます。働き盛りの40代は、家庭やお子さんをお持ちの方も多いので、収入の空白は避けたいところでしょう。
もし同じ職場で働きたいのであれば、次の方法が考えられます。
ひとつは派遣会社と「無期雇用派遣契約」を結ぶこと、もうひとつは別途派遣先からの打診により「正社員」になることです。無期雇用派遣での契約なら、期限なしで業務を継続できます。正社員も同じく、就業期間に制限がなく、年収アップも見込めます。
ただ正社員の場合は、スキルやコミュニケーション不足だと企業からも打診されないので、普段から業務に対して誠実に対応することが大切です。
就業2年を過ぎたら、派遣会社の担当に希望とともに相談すると良いでしょう。
2.人間関係の構築が課題になりやすい
40代になると、職場の人間関係で悩むことが多くなります。
特に若い人が中心の職場だと、自分よりも若い人が上司になる可能性もあります。経験豊富な人間からすれば、上司といえど年下からの指示には抵抗を感じるなどという点から、関係の構築には苦労するかもしれません。
年齢にこだわらず、お互いの関係性を良好に保つためには、乗り越えなければならない課題は多いと言えるでしょう。
3.未経験から働ける職場が限られる場合が多い
業務に対する経験が乏しいと、募集案件や働ける職場が限られてしまいます。
採用担当者の立場で考えると、年齢によるイメージもあり、40代では新たに技術や知識を習得するまでに時間がかかると判断せざるを得ません。研修で教育するなら若い人を選ぶ傾向が強く、40代では採用を見送られることが多くなるでしょう。
必然的に、オフィスワークである事務作業よりも、未経験募集が多い製造業や物流系の単純作業で契約するケースが多くなります。
製造業では、オフィスワークよりも将来を見据えると体力的にも厳しくなる場合もあります。単純作業に応募する際は、夜勤や交代制よりも日勤業務がおすすめです。年収は落ちるかもしれませんが、体力や精神面でもバランスの取れた働き方が可能です。
40代で派遣社員になる際の仕事選びのコツ4選
40代から派遣社員を検討するには、仕事選びのコツが必須です。以下に述べるコツを掴んでおけば、採用につながりやすい行動を取れるでしょう。
- 自分のキャリアや経験を棚卸ししてみる
- 働きやすいライフスタイルを決めておく
- 長く続けられる仕事を選ぶ
- 新しい気持ちで仕事を始める
自身の働き方を定めるためにも、4つのコツを意識してみてください。
1.自分のキャリアや経験を棚卸ししてみる
派遣社員として働く際には、今までの社会人人生やキャリアを振り返ることが大事です。
築いてきたキャリアは自分の強みとして、企業の採用担当者へアピールするための有効な武器となります。また専属の担当者と一緒にスキルの棚卸をすることで、将来に向けたキャリア構築の土台作りにも役立ちます。
キャリアパスへの道筋も立てられ、スムーズな求職活動に移れるでしょう。
2.働きやすいライフスタイルを決めておく
あらかじめ目標のライフスタイルを決めておくことで、将来に向けた働き方が定まります。
40歳以降は親の介護や子どもの成長など、周囲の環境にも変化が訪れます。それらの変化に対応するには、自身の健康面にも気をつけなければなりません。20代や30代と違い、夜勤や長時間労働などの無理な働き方は、いずれ身体を壊す原因にもつながります。
無理なく働ける環境や働き方を決めておけば、いずれ来る老後生活に対しても安心して備えることができます。
3.長く続けられる仕事を選ぶ
50代以降も無理なく働けるように、長く続けられる派遣をおすすめします。
年を重ねると若い時に比べて、気力と体力共に長続きしません。特にケガや病気をした際は、復帰できたとしても年齢的に回復が遅いため、以前のような働き方は難しい場合もあるでしょう。できれば培ったキャリアやスキルを活かせる派遣選びをしたいところですが、働く日数や時間で調整する方法でも収入は確保できます。派遣はアルバイトやパートと違い、高い時給が支払われます。2日ないし3日から始め、徐々に増やしていく方法も健康面を考慮した働き方と言えるでしょう。
4.新しい気持ちで仕事を始める
希望の職種が今までのキャリアを活かせる職場とは限りません。
スキルや実績にこだわり過ぎると、就職先の対象範囲も狭まってしまいます。こだわりは態度にも現れてしまうため、面接の際、採用担当者に悪い印象を与えてしまうかもしれません。もし求職活動に行き詰った時は、一旦気持ちをリセットしてみることも必要です。
新入社員のようにゼロからのスタートと考えられれば、新鮮な気持ちで仕事に臨むことができるでしょう。
まとめ
40代の派遣選びでは、キャリアの棚卸がうまく活動するためのポイントになります。
年齢による影響はあるものの、積み重ねてきたスキルや経験は本人だけでなく、採用する企業にとってもメリットと捉えてもらえるでしょう。40代での派遣は、豊富なキャリアをもとに派遣先や勤務時間といった働きやすい環境を作るには、最適な働き方と言えます。
ぜひライフスタイルに合った派遣が見つかるよう、この記事をご活用ください。
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