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派遣社員の職務経歴書の書き方とは?例文を紹介!魅力的に見せるコツも
公開日:2024.05.27
更新日:2024.09.09
職務経歴書はこれまでのキャリアを伝えるための書類です。派遣社員としての勤務経験を書くべきか、派遣会社にどのような職務経歴書を提出すべきか悩んでいる方も多いことでしょう。
本記事では派遣社員の職務経歴書に入れたほうが良い内容や書く際のポイント、注意点について解説しています。合わせて、職務経歴書の例文も紹介していますので、ぜひお役立てください。
目次
- 派遣社員の職務経歴書とは
- 派遣社員の職務経歴書にあると良い項目
- 職務経歴書の書き方【例文】
- 派遣社員が職務経歴書を書くポイント
- 職務経歴書の3つの形式を理解する
- 自己PRは書く内容を2点ほどにしぼる
- 派遣先と派遣元の企業名を分けて書く
- 業務内容とスキルを明確に記入する
- 1週間の勤務日数と就業時間を記載する
- 実績や評価は数字を挙げる
- 業務改善の実績は積極的にアピールする
- 派遣社員が職務経歴書を書くときの注意点
- 職務経歴書の書き方を知って転職に活かそう
派遣社員の職務経歴書とは
派遣社員の職務経歴書は、これまでのキャリアを具体的かつわかりやすく伝えるための書類です。まずは、職務経歴書と履歴書の違いや、書き方の基本について解説します。
| 職務経歴書はキャリアを伝えるための書類
職務経歴書とは、転職活動を行う際に履歴書とセットで提出するケースが多いです。これまでのキャリアや経験を、人事担当者にわかりやすく伝えるための書類です。自分の能力をアピールするためにも活用できます。
つまり、選考を有利にするためには欠かせない書類とも言えます。これまでの経験や実績がひと目でわかるように、見せ方やまとめ方を工夫すると良いでしょう。
| 職務経歴書と履歴書の違い
職務経歴書は、これまでの仕事内容や実績、培ったスキルなどを具体的に記入する書類です。「採用後にどのような分野で活躍できるか」を見据えた、自己アピールの書類とも言えるでしょう。
一方、履歴書には学歴や職歴、住所、取得した資格、通勤時間などの基本情報を記載します。自己紹介のための書類と考えるとわかりやすいでしょう。
| 書き方の基本
職務経歴書は記入する内容が多いため、パソコンで作成するケースが多いです。行間を整えたり、あとから修正したりといったことも容易にできます。ただ、手書きでも問題はありません。
A4縦サイズ、1〜2枚程度の分量が目安です。読む相手のことも考え、多すぎる文章は避けましょう。フォントサイズは、標準の10.5よりも、少し大きく読みやすい11または12がおすすめです。
フォントにも特定の決まりはありませんが、明朝体のように落ち着いた雰囲気を感じさせるものを選びましょう。見出し部分のみゴシック体を選ぶなど、全体のデザインにメリハリがあると好印象です。
派遣社員の職務経歴書にあると良い項目
派遣社員が職務経歴書を作成する際には、キャリアや知識、スキルを明確に記載することが大切です。あると良い内容は、次の通りです。
- ・職務要約
- ・職務経歴
- ・取得している資格
- ・PCのスキル
- ・転職先において活かせる知識やスキル
各内容について具体的に解説します。
| 職務要約
職務要約とは職務経歴の前に添える文章です。冒頭で自分の能力、経験をシンプルにわかりやすく伝えることが目的です。職務経歴の内容と矛盾が生じないように注意しましょう。
一般的には、経歴と具体的な業務内容、業務における改善点などをコンパクトにまとめるケースが多いです。
| 職務経歴
職務経歴には、派遣元(派遣会社)と派遣先(就業先)、派遣期間、派遣先での職務内容について記載します。守秘義務に反しない範囲で、評価された出来事や具体的な成果などがあれば、できるだけ具体的に書いておきましょう。
複数の派遣先で働いた経験があれば、職務経歴も、派遣先ごとに記載が必要です。
| 取得している資格
履歴書にも資格を記入する欄がありますが、書ききれなかった資格や、応募先企業と関連性が高い資格は、積極的に記載しアピール材料として活用しましょう。また、資格は、正式名称で記載します。
下記に、資格の略称と正式名称の一例をまとめました。
取得日、合格日がわかるものは、年月を記載します。また、取得予定の資格がある場合は資格名と合わせて「◯年◯月取得予定」のひとことを添え、PRしても問題ありません。
| PCのスキル
PCのスキルを書く欄では、応募先企業の募集要項にて求められているスキルと関連性の高いものから記入します。Word、Excel、PowerPointといった使用可能なソフト名や使用していたシステム名、これまでの実務で経験した内容について、できるだけ具体的かつ簡潔に記載します。
| 転職先において活かせる知識やスキル
これまでの職務経験で得た知識やスキル、具体的な成果を記載するとともに、転職先において自分のスキルをどのように活用したいのかといった観点で記載します。例えば、前職で情報の収集・整理から課題解決を行った経験がある場合「今後同じような状況に遭遇したら、課題解決に励みたい」などの形で締めくくると、意欲的な印象を与えられます。
また、派遣社員として働く場合は、派遣先の社風や人間関係に馴染むスキルもチェックされることを踏まえ、コミュニケーションスキルの高さについてもアピールしておくと良いでしょう。
職務経歴書の書き方【例文】
ここからは職務経歴書の書き方について、具体例と共に解説します。基本の書き方に加え、派遣先が複数の場合と1社のみの場合について記載していますので、自分のケースに合った内容を選んで参考にしてみてください。
| 基本的な書き方
最初に基本的な書き方について、例文を記載します。ここでは資格やスキルの欄を省いていますが、必要に応じて記載してください。
基本的な書き方例は次の通りです。
・職務要約
2019年4月、派遣会社◯◯に登録し、株式会社○○の営業職として就業。既存顧客のサポートに加え、新規クライアントを開拓。サポート内容を明確にマニュアル化したことで、チームの営業力の底上げに繋げることができました。
・職務経歴
2019年4月~2024年3月株式会社○○の営業職として就業
派遣元:○○
株式会社○○
設立:△△年
売上高:△△万円
資本金:△△万円
従業員数:△△人
業務内容:既存顧客のサポート、新規営業、既存顧客からの問い合わせ対応、新規営業、書類作成、受発注業務
・自己PR
既存顧客のサポートを行うなかで、「担当者により対応が異なる」との不満に気づき、サポート内容を明確にマニュアル化しました。これにより既存顧客の満足度が高まると同時に、1顧客あたりに割く時間が20%削減でき、効率化を実現できました。その結果、新規顧客開拓に時間を割くことが可能になり、平均して前年比15%増の売上を達成しています。
| 複数の派遣先で勤めていたときの書き方
複数の派遣先で勤めた経験がある場合の書き方は次の通りです。
・職務要約
2015年6月から2019年3月まで、株式会社○○○と派遣契約を結び、派遣先△△株式会社にて店舗運営業務を経験しました。副店長として店舗の売上拡大、スタッフの接客レベル向上に尽力しました。
2019年4月に転職し、2024年3月まで株式会社□□○○支社の営業事務として就業しました。担当営業5名のスケジュール管理や資料作成等、事務作業に関連するサポートを担当し、業務のタスク化を遂行したことで、クライアントと営業の良好な関係構築に役立つことができました。
・職務経歴
2015年6月〜2019年3月 △△株式会社にて店舗運営業務を担当
派遣元:株式会社○○○
事業内容:@@@
社員数:△人
・業務内容
2019年4月〜2024年3月 株式会社□□○○支社の営業事務
派遣元:株式会社○○○
事業内容:@@@
社員数:△人
・PCスキル
Word:書類作成、表作成ができるレベル
Excel:関数、グラフ作成、ピボットテーブル使用
・資格
2018年3月 普通自動車第一種運転免許取得
2023年4月 TOEIC Listening&Reading Test △△点
| 1つの派遣先で勤めていたときの書き方
派遣先が1つだけの場合は、職務経歴も1社のみです。長く勤めたからこそ得られたスキルや、次の転職先で活かせる内容について積極的にアピールすると良いでしょう。
1つの派遣先で勤めていたときの書き方例は次の通りです。
・職務経歴
2020年6月〜2024年3月 △△株式会社◯◯支社に派遣社員として勤務
派遣元:株式会社○○○
△△株式会社
設立:○○年
資本金;○○円
事業内容:@@@
社員数:△人
・業務内容
一般事務(電話応対、資料作成、経理事務など事務一般)
・転職先で活かせるスキル
組織が円滑に稼働するために、書類の整理や請求書の作成フローの見直し等に取り組みました。
・自己PR
私の得意分野は、周囲に目配り・気配りができる点です。周囲の人たちが、自分の業務に集中できるように、今自分ができることを考え、行動に移してきました。新しい環境への対応力と合わせて活用し、次の職場でもより良い職場環境の改善に努めたいと考えています。
派遣社員が職務経歴書を書くポイント
派遣社員の職務経歴書を書く前に、押さえておきたい7つのポイントがあります。
- ・職務経歴書の3つの形式を理解する
- ・自己PRに書く内容は2点ほど
- ・派遣先と派遣元の企業名を分ける
- ・業務内容とスキルを明確に記入する
- ・1週間の勤務日数と就業時間を記載する
- ・実績や評価は数字を挙げる
- ・業務改善の実績は積極的にアピールする
具体的な内容について、1つずつ解説します。
| 職務経歴書の3つの形式を理解する
職務経歴書には、主に「キャリア式」「編年体式」「逆編年体式」の3つの形式があります。
形式を理解したうえで、自分に合った方法を選び職務経歴書を作成しましょう。
| 自己PRは書く内容を2点ほどにしぼる
採用されたい企業には積極的に自己PRをしたくなる気持ちはわかりますが、あまり多くのスキルや経験をアピールしてしまうと、薄く浅い内容になったり、内容にまとまりがなくなったりする可能性があります。
自己PRでは、読み手のことを考えたうえで、アピールする能力は2点ほどに絞りましょう。優先順位が高いのは「企業が求める人物像」に近いスキルです。合わせて、業務上の課題に気づいたきっかけや具体的な解決方法、志望企業において、どのように活用したいと考えているかを記載すると良いでしょう。
| 派遣先と派遣元の企業名を分けて書く
派遣社員として勤務した場合は、必ず派遣先と派遣元の両方の企業名を記載します。派遣先企業名のみ記載した場合、「派遣社員ではなく正社員として働いていた」と誤解される可能性もあります。
「派遣会社である株式会社〇〇に登録、株式会社△△に営業職として就業」のように、わかりやすく記載することをおすすめします。
| 業務内容とスキルを明確に記入する
「営業」「営業事務」「一般事務」などの職種だけでは、読み手に業務内容が伝わりません。具体的に「誰と(または誰のために)」「どのような業務を行ったか」「どのように遂行したのか」「どんな実績を残したのか」を、できるだけ具体的にわかりやすく記載しましょう。
またスキルや資格は、正式名称で具体的に記載します。特に他業種からの転職の場合、スキルの内容が伝わりにくいこともあります。専門用語をできるだけ使わないようにするなど、わかりやすさを心がけましょう。
| 1週間の勤務日数と就業時間を記載する
派遣社員の場合、正社員と比べて就業日数や就業時間の選択肢の幅が広いです。転職しても、同程度の勤務日数・就業時間を求める方もいることでしょう。そのため、派遣先での勤務日数と就業時間を記載しておくことで、採用担当者との間で、働き方イメージのすり合わせが行いやすくなります。
「以前は週3だったが今後は週5で働きたい」など、勤務形態を大きく変えたい場合は、希望条件として別途記載しておきましょう。
| 実績や評価は数字を挙げる
仕事量や評価は具体的な数字を挙げることで、読み手の理解が深まります。例えば、次のように記載します。
- ・「コールセンターでの営業の結果、3ヵ月連続50人中1位を達成し、表彰された」
- ・「営業事務として2名の営業のサポートを行ったが、業務改善とスピーディな対応が認められ、1年後には5名を担当し、同時に後輩育成にも力を入れた」
「評価された」「1位を獲得」のようにシンプルな表記ではなく、具体性を意識して書くことで、あなたの強みがより伝わります。
| 業務改善の実績は積極的にアピールする
派遣社員に対して「指示待ち人間である」といった認識を持つ人も存在します。そうではなく、自ら進んで業務に取り組む積極性をアピールするためにも、業務改善を行った実績は、些細な内容であっても書いておきましょう。
特別なこと、大きなことにこだわる必要はありません。「形式がバラバラで各自が1から作成するため、時間がかかっていた。テンプレートを作成したことで、業務がスムーズに進むようになった」といった内容でも伝わります。
派遣社員が職務経歴書を書くときの注意点
派遣社員が職務経歴書を書く場合、一般的な注意事項のほかに、派遣社員だからこそ気をつけなければいけないポイントが存在します。
相手に誤解を与えないためにも、ポイントを押さえておきましょう。
| 記入漏れがないか見直す
派遣社員に限った話ではありませんが、作成した職務経歴書は必ず見直し、記入漏れや誤字脱字がないかをチェックしましょう。可能であれば、一晩経ってから新たな視点で確認するとなお安心です。
矛盾がないか、わかりやすく時系列でまとまっているかなどを確認しましょう。また、短期間の勤務が多い場合、うっかり書き忘れる可能性が高くなります。記載漏れがあると、「仕事でもケアレスミスが多いのでは」と思われてしまうでしょう。
| 守秘義務に違反しないようにする
派遣先によっては、守秘義務により社名公開が禁じられているケースがあります。業務内容に関しても、公開可能な範囲が異なるため注意が必要です。
社名の記載が可能かどうかは、担当者に確認をとりましょう。自己判断で守秘義務違反を犯してしまうと、のちのトラブルにつながる可能性があります。
| 入社・退社とは記載しない
うっかり記載してしまいそうな「入社」「退社」の表記ですが、派遣社員の場合は、直接雇用ではないため、正社員とは表記が異なります。入社の場合は「就業」または、派遣会社に「登録」、退社は「契約期間満了」と表記します。
契約期間の途中で離職する場合のみ、「退職」の言葉を用いても構いません。この場合は「一身上の都合により退職」と記載します。口頭で理由を問われることがあるため、明確な答えを用意しておきましょう。
職務経歴書の書き方を知って転職に活かそう
派遣社員の場合、職務経歴書を書く際に「派遣元」「派遣先」の表記を意識する必要があります。また指示待ちではなく自発的に業務に取り組めることや、コミュニケーションスキルの高さをPRすることで、採用の可能性を高めることが可能です。
今回紹介した職務経歴書の書き方を参考に、応募先企業が求めるスキルや資格を積極的にアピールしてみましょう。
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