お仕事
ピッキングの派遣とは?きついと言われる理由やメリット・デメリット紹介
公開日:2024.11.26
更新日:2025.01.07
ピッキングの派遣には「きつい」「最悪」といった声がある一方、自分に合った仕事だと長期的に働いている人もいます。多くの人が苦痛に感じる作業だとしても、人によっては快適な作業環境となり得るものです。
本記事では、派遣やピッキング作業、ピッキングと仕分けの違いといった基本的な内容から、ピッキング作業が「きつい」と言われる理由と、メリット・デメリットまでわかりやすく解説しています。
目次
そもそも派遣とは?
派遣とは派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働く雇用形態を意味します。ここでは、派遣の仕組みと3つの派遣の種類、派遣社員と正社員・パートの違いについてわかりやすく解説します。
| 派遣の仕組み
派遣元と呼ばれる派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働く立場の人を「派遣社員」と呼びます。雇用形態は、非正規社員です。
派遣社員として働くためには、まず、派遣会社に登録します。その際、過去の職歴などを伝え、スキルチェックなどを行うことが一般的です。派遣会社の担当者に、職種や時給などの希望条件を伝えることで、条件を満たす求人を紹介してもらえます。
派遣先企業との顔合わせを行い、双方の合意のうえ、労働者派遣契約を結びます。派遣社員は、契約で決められた内容以外の仕事をすることはありません。業務指示を行うのは派遣先企業ですが、給料は派遣会社から支払われます。福利厚生についても、派遣会社のルールが適用されます。
【関連記事】
登録型派遣とは?常用型派遣との違いやメリット・デメリットを紹介
| 派遣の種類
一般的な派遣の働き方は、主に次の3つです。
・登録型派遣
・常用型派遣
・紹介予定派遣
登録型派遣は派遣会社に登録し最大3年間、同じ派遣先で働くことができます。雇用契約を結んでいる期間のみ、給与が支払われます。一方、常用型派遣は派遣会社の社員として契約を結ぶため、契約期間の縛りはありません。契約期間満了後、すぐに次の派遣先が見つからない場合も、給与の支払いが行われます。
紹介予定派遣は、最初の数ヶ月から最長6ヶ月、派遣先で派遣社員として働いたのち、派遣先企業と本人の合意があれば、直接雇用に切り替える働き方です。ただし、直接雇用=正社員ではありません。契約社員やアルバイトといった形になる可能性もあるため、あらかじめ確認が必要です。
【関連記事】
正社員型派遣とは?一般的な派遣との違いや向いてる人を解説
無期雇用派遣とは? 働き方のメリットやどんな人が向いているかを紹介
| 派遣社員と正社員やパートの違い
派遣社員は、あらかじめ契約で定められた業務のみを行いますが、実際の業務指示を出すのは派遣先企業です。正社員は無期契約であり、企業の中核を担う立場のため、幅広い業務への対応が求められます。一方、パートは特定の業務のみを行うケースが多いでしょう。
給与にも大きな違いがあります。派遣社員は時給制、福利厚生は派遣会社のルールが適用されます。正社員は月給制で、賞与や退職金を含め、充実した福利厚生が特徴です。パートは時給制で法定範囲に基づく福利厚生があります。
交通費に関しては、派遣社員の場合は時給に含まれているケースが多く、正社員とパートは、別途支給されるケースが一般的です。ただし交通費の支給は会社の義務ではないため、上限が定められていたり支給されない可能性もあります。
【関連記事】
派遣とパートの違いは?向いている人や主婦/主夫におすすめの働き方も紹介
ピッキング作業とは
ピッキング作業とは、伝票や注文書を見ながら、倉庫内にある商品を探すことです。業務内容がイメージしやすいように、ここでは具体的な作業内容と、仕分けとピッキングの違いについて説明します。
| ピッキング作業の作業内容
ピッキング作業を行う場所は、主に倉庫や工場です。注文書やリスト、伝票などに記載されている商品名、数量、保管場所を確認したうえで、指定エリアに行き、棚や箱から必要な商品を探し、集めていきます。集めた商品は数や内容に間違いがないかを確認し、指定されたコンテナやカート、カゴなどに入れます。
「記載されている商品をひたすら集めるだけの作業」と思うかもしれませんが、ピッキングには、正確さとスピードが求められます。扱う商品によっては、形が似ているなど間違いやすいものがあるため、観察力と注意力が必要です。
また、ピッキング後には梱包の作業が行われるため、当日の発送スケジュールに従い、迅速な作業が求められます。
| 仕分けとピッキングの違い
仕分けとピッキングの大きな違いは、作業の目的です。仕分けは入荷した商品を種類ごと、出荷先ごとなどに分類し、倉庫内を整理することが目的です。一方、ピッキングは仕分けされた商品の中から、注文書などをもとに必要な商品のみを取り出し集めることが目的です。
商品の置き場所を決める仕分けと商品の置き場所に行き指定通り集めるピッキングは、どちらも物流倉庫において重要な役割を果たしています。
仕分け、ピッキングともに、求められるスキルはほぼ同じです。正確な判断力や注意力、迅速に動ける体力があれば、どちらの仕事もスムーズにこなせるでしょう。また仕分けの場合はフォークリフト免許があると、より対応できる業務が増えます。
ピッキング作業の派遣が「きつい」と言われる理由
ピッキング作業の派遣には「きつい」、ハードワークのため「痩せる」といった声が挙がっています。なぜきついと言われるのか、その理由とあわせて、ピッキング作業のデメリットについて紹介します。
| 同じ作業が続く
ピッキング作業は商品が置かれている場所や機械の使い方を覚える必要があるものの、商品を探して取り出す作業の繰り返しです。倉庫の広さや扱う商品の数にもよりますが、長時間同じ作業を続けるため、途中で飽きて苦痛に感じる可能性があります。
集中力が欠けると伝票や注文書の見落とし、見間違いなどのケアレスミスが発生しやすくなる点にも注意が必要です。集中力が続かない人、変化が少ない作業に苦手意識がある人にとっては、ピッキングは苦痛でありデメリットと感じるかもしれません。
モチベーションを保つためには、自分なりの目標を設定して達成感を感じやすくしたり、作業効率を上げる工夫を取り入れたりといった努力も必要です。
| 体力が必要になる
ピッキング作業は広い倉庫内を歩き回って商品を探し、棚や箱から取り出す作業の繰り返しです。休憩時間以外は立ちっぱなしというケースもあり、かなりの体力が必要です。
商品によっては重量があり、運ぶだけでも重労働と感じる可能性があります。保管場所によっては背伸びをしたりしゃがんだりと、さまざまな動きが発生します。人によって腰痛や肩こり、膝の痛みなどに悩まされることがある点はデメリットと言えるでしょう。
ピッキング作業は、もともと体力に自信がない人や長時間労働に慣れていない人にとって「きつい」と感じやすい仕事です。その一方、体を動かすことが好きな人にとっては、半分トレーニングのような気持ちで楽しく働けるでしょう。また、重いものを運ぶ際には、周囲の人へ声掛けをするなどの工夫も必要です。
| 空調管理が十分でないこともある
取り扱う商品によって、倉庫内の環境はさまざまです。なかには空調管理が十分ではない倉庫でピッキングを行う必要があります。夏場は高温下で長時間歩き回ったり、重い荷物を持ち運んだりするなかで、熱中症リスクが高まるでしょう。水分補給や自発的な休憩など、できる限りのリスク管理が求められます。
また冬場は寒さから体が思い通りに動かない、手がかじかんで作業効率が落ちるといったケースもあります。自分で防寒対策を行い、体調を崩さないよう注意しましょう。また、食品を扱う倉庫の場合は、一年中寒い環境で働くことも一般的です。夏場は外気温との差が大きくなるため、体調管理に苦労することでしょう。
ただ、気温の変化に対する適応能力がある人や暑がりなため寒い場所が好きといった人は、特に問題視しない可能性もあります。
ピッキング作業の派遣のメリット
ピッキングがきついと言われることがある一方、ピッキング作業の派遣には、働くうえでいくつものメリットがあります。未経験者でも働ける、服装がある程度自由など、3つのメリットについて解説します。
| 特別なスキルや経験が不要
ピッキング作業の派遣は未経験歓迎の求人が多く、学歴や年齢、職歴問わず、誰でもチャレンジできます。学生、フリーター、主婦・主夫、ダブルワーカー、定年退職後のシニアなど、年齢や立場を問わずさまざまな人が活躍しています。特別なスキルや経験が不要なこと、バーコードの読み取りや商品を棚や箱から取り出して集めるなど単純作業の繰り返しが多いことから、作業内容が覚えやすい点も理由のひとつです。
さらに多くの会社は、就業前に研修を実施しています。初めてピッキング作業を行う人や初めて工場、倉庫で働く人に対しても、作業内容をわかりやすく教えてくれるほか、安全に対する説明があり、安心して参加できるでしょう。ただし、工場や倉庫の規模、商品の種類によっては、フォークリフト免許保持者に限定した求人があるため、あらかじめ確認が必要です。
| 自分のペースで集中して取り組める
ピッキング作業は、基本的に一人で黙々と進める作業です。仕事の内容を理解したあとは自分のペースで取り組むことができるため、接客や営業のようなコミュニケーションが求められることはありません。顧客対応もないため、心理的負担は少ないはずです。
「前の職場で人間関係に疲れた」「人と話すことが苦手」「コミュニケーション自体がストレス」という人にとって、快適な職場環境といえます。基本的には自分の世界に入り込み、集中して作業できる仕事です。
しかし、ときには、チームで協力して作業する場面も発生します。その場合は最低限のコミュニケーションをとり、仕事をスムーズに進められるようにしましょう。
| 私服で働けることが多い
ピッキング作業は倉庫内勤務のためクライアントや顧客と直接接することがなく、服装の規定はそれほど厳しくありません。スーツや制服の着用に抵抗がある人、苦手意識がある人にとっては、普段着で働ける点は大きなメリットといえます。
倉庫内の室温に適応できるよう、パーカーやカーディガンなど、脱ぎ着しやすい服があると安心です。また動きやすさを考えると、スカートよりもボトムスやジーンズが良いでしょう。汚れても洗濯しやすい素材がベストです。
ただし、服装は自由とはいえ、安全面からスニーカーや安全靴の着用、長袖での勤務などが求められる倉庫もあります。就業前に服装規定を確認し、ルールに従った服装を選びましょう。
ピッキング作業の派遣に向いている人の特徴
ピッキング作業に限らず、倉庫内作業には向き・不向きがあります。自分に合った仕事を選ぶことが、長続きのコツです。ここではピッキング作業の派遣勤務に向いている人の3つの特徴を紹介します。
| 黙々と作業をこなせる人
ピッキング作業は、倉庫内を歩き回って伝票や発注書に記載されている商品を探し、棚から取り出す作業の繰り返しです。商品はお菓子などの食品から雑貨、部品など、勤務先により異なります。単純作業に抵抗がなく、集中力を維持して黙々と作業をこなせる人であれば、作業効率が高くなるでしょう。
クリエイティブな作業が好きな人や飽きっぽい人、常に変化を求めるタイプの人にとっては、ピッキング作業は単調に感じるかもしれません。しかし、「コツコツとひとつの作業に取り組むことが好き」「集中して作業をすることが得意」な人にとっては、楽しめる作業です。
自分なりに目標を設定し、ゲームをクリアするような感覚で働ける人も、ピッキング作業向きと言えるでしょう。
| 一人で作業することを苦にしない人
ピッキング作業は、基本的に一人で黙々と進める仕事です。長時間無言で作業することが苦にならない人、自分のペースで作業を進めたい人にとっては、最適な職場といえます。また、周りとのコミュニケーションが苦手な人、人間関係を築くことに苦手意識がある人も、ピッキング作業派遣であれば、リラックスして働けるでしょう。
逆に、チームで協力して作業することが好きな人、常に周りとコミュニケーションを取りたい人にとっては、物足りなさを感じる可能性があります。ピッキング作業は個人ワークを楽しめる人、職人気質な人向きの仕事です。
最低限のコミュニケーションを取る以外は無言で働きたいという人には、快適な環境と言えるでしょう。
| 細かいところによく気がつく人
ピッキング作業では、指示書や伝票、発注書などの記載内容を確認し、正しい商品を選ぶ必要があります。スピード感と正確さを同時に求められるため、注意深い人や丁寧にチェックできる人、間違いにすぐ気づける人は重宝されるでしょう。
商品を間違えてピッキングしてしまい、そのまま梱包、発送へと進んでしまった場合、お客様に迷惑がかかります。自分のうっかりミスが会社の信頼低下、損失にもつながるため、緊張感を持って働く意欲のある人向きの仕事です。
また、繁忙期には、やるべき作業が大幅に増えます。忙しいときでも集中力を切らさず、丁寧に確認を行いミスのない作業が続けられる人は、ピッキング作業向きの人です。
ピッキング作業の派遣ならワポティ
ピッキング作業派遣は「きつい」「最悪」などの口コミがある一方、経験不要、自分のペースで働けるなどのメリットがあります。集中力があり、自分のペースで黙々と働きたい人向きの仕事です。
派遣でピッキングの仕事を探している方は、ワポティを活用してみませんか。「未経験歓迎」「即日勤務OK!」など、さまざまな条件から検索できます。また仕事探しに悩んでいる方は、専任のコーディネーターへの相談も可能です。
ワポティの登録はこちら
あなたにピッタリなお仕事探しを応援します!