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派遣でも時給交渉できる?時給アップを成功させる5つのポイントを紹介
公開日:2024.09.09
更新日:2024.09.10
派遣として働くうえで、「時給の交渉はしてもよいのだろうか」と疑問に感じる方もいるでしょう。結論を言えば、派遣でも時給交渉できます。ただし、時給交渉することによって、かえって悪印象を与えたり契約を解除されたりする可能性があるため注意が必要です。
本記事では、時給交渉する際に満たしておきたいポイントを紹介し、交渉しやすいタイミングや成功させるコツなどを解説します。
目次
時給交渉する際に満たしておきたいポイント
派遣社員でも時給交渉は可能ですが、必ずしも派遣会社が応じてくれるわけではありません。派遣会社は派遣先会社としっかり話し合ったうえで、妥当な時給を設定していることが多いためです。
時給交渉するには、最低限、次のようなポイントを押さえておくことが大切です。
・勤務態度や勤務状況に問題がない
・契約よりも多くの業務をこなしている
・派遣会社や派遣先から信頼されている
また、派遣契約の内容や派遣先のポリシーにもよるため、事前に交渉が可能かどうか担当者に確認することも大切です。
| 勤務態度や勤務状況に問題がない
時給交渉を成功させるためには、まず自身の勤務状況を振り返ることが重要です。遅刻や早退、無断欠勤といった勤怠面での問題はもちろん、仕事に対する姿勢や責任感、周囲との協調性など、総合的に見て良好な状態であることが求められます。
業務を怠っていたり勤怠が乱れていたりする場合は、時給アップどころか契約解除につながりかねません。まずは自身の勤務状況を客観的に評価し、改善すべき点があれば積極的に取り組みましょう。
| 契約よりも多くの業務をこなしている
派遣社員は、契約時に定められた業務内容と時給で雇用契約を結びます。しかし、ときには契約内容を超えた業務を任されることもあります。
例えば、残業や休日出勤が増えている場合や、より高度なスキルを必要とする業務を任されている場合などです。このように契約以上の業務を任されている場合は、時給交渉が成功する可能性があります。
| 派遣会社や派遣先から信頼されている
時給交渉を成功させるためには、派遣会社や派遣先企業から「あなたに来てほしい」「あなたが必要だ」と思ってもらえる人材になることが重要です。
派遣会社や派遣先企業から信頼されるには、日頃から自分の業務内容を振り返り、「必要とされているか?」「貢献できているか?」を自問自答してみることが大切です。
派遣で時給交渉しやすいタイミング
時給交渉はタイミングを見極めることが大切です。ここでは時給交渉しやすいタイミングを5つ紹介します。
| 契約を結ぶ前
派遣会社と契約していない場合、先に時給交渉してみてもよいでしょう。他社で「同じ仕事内容であるにもかかわらず、時給が高い」といった案件を見つけた場合などに、時給交渉するのが一般的です。
さらに、派遣先企業の面談で、スキルや経験を具体的にアピールできれば、時給アップを検討してくれる可能性があります。
| 契約を更新する前
派遣先企業があなたの仕事ぶりを評価し、契約延長を希望している場合は、時給交渉のチャンスです。契約更新の打診は、企業側から必要とされている証拠といえるでしょう。
ただ、時給交渉はあくまでも双方の合意に基づくものです。派遣会社や派遣先企業の状況も考慮し、謙虚かつ誠実な姿勢で交渉を進めることが大切です。
| 資格の取得などスキルアップを実現したとき
派遣会社は、あなたのスキルや経験に基づいて時給を決定します。そのため、スキルアップは時給アップに直結する可能性があります。例えば、日商簿記2級やマイクロソフトスペシャリストなどの有名な資格を取得すれば、スキルの高さを客観的に証明できるため、時給交渉を有利に進められるでしょう。
有名な資格でなくても、業務に関連するスキルを習得したり、知識を深めたりすることで、派遣先企業からの評価が高まります。また、資格取得に向けて努力している姿勢そのものも、向上心や意欲を示す証拠となり、派遣会社や派遣先企業への好印象につながるでしょう。
| 契約内容と業務が異なるとき
派遣社員は派遣先企業の状況や課題の変化に伴い、契約内容と異なる業務を任されるケースも少なくありません。例えば、一般事務として採用されたにも関わらず、専門的な知識やスキルを要する業務を任されたり、契約外の業務を継続的に依頼されたりする可能性があります。
契約内容と業務が異なるときは「現在担当している業務内容を考慮して、時給の見直しをお願いしたい」と具体的に伝えることが効果的です。ただし、交渉を始める前に、まずは派遣会社に相談し、契約内容と実際の業務内容の相違について確認することが重要です。
| 求められる業務のレベルや量が多くなったとき
派遣契約時に想定されていた業務内容より難易度が高くなったり、業務量が増加したりしている場合も時給交渉しやすいでしょう。例えば、当初は簡単なデータ入力のみを担当する予定だったはずが、複雑な資料作成や顧客対応などを任されるようになった場合などです。
より高いレベルの業務を任されている場合は、状況を具体的に伝え、「今の業務を責任を持ってやり遂げたいので、時給アップを検討していただきたい」と前向きな姿勢で交渉することが大切です。
派遣が時給交渉を成功させるコツ
時給交渉は必ずしも成功するとは限りません。ここでは派遣が時給交渉を成功させるコツを5つ紹介します。
| 派遣会社の担当社員と良好な関係性を築く
派遣会社の担当者と信頼関係を築き、良好なコミュニケーションを図ることが大切です。良好な関係性が構築できれば、時給交渉のハードルが下がり、担当者が派遣先企業に掛け合ってくれる確率も高くなります。
例えば、業務の進捗状況や課題についてこまめに報告・連絡・相談(報連相)することで、仕事への責任感や積極性を評価してもらいやすくなります。困ったことや悩みがあれば、遠慮なく相談することも大切です。
| 具体的かつ現実的な金額を提示する
派遣会社にいきなり「時給を上げてほしい!」と漠然と伝えるのではなく、「現在の時給○○円を、○○円に上げていただきたいです」というように、具体的な金額を提示することが大切です。
提示する金額は、自身のスキルや経験、そして同じ職種の時給相場などを考慮した現実的な範囲内に収めることが重要です。例えば、「同じ業務内容の求人では、時給○○円が相場です。私のスキルや経験を考慮すると、○○円が妥当だと考えます」というように、具体的な根拠を添えることで納得してもらいやすくなります。
| 周囲と差があることを強調する
派遣社員同士で時給に差がある場合、交渉材料として活用できます。派遣会社は契約金額から派遣社員の給与を支払い、その差額で利益を得るため、同じ職場であるにもかかわらず、「ほかの派遣会社のほうが時給が高い」といった場合があります。
周囲との差を具体的に提示することで、派遣会社は「職場内での待遇差による不満やトラブルを避けたい」という思いから交渉に応じやすくなるでしょう。
| スキルアップを狙う
スキルアップによってあなたの市場価値が高まれば、時給交渉を有利に進めることができるでしょう。上述したとおり、資格の取得はスキルアップの分かりやすい指標となりますが、派遣先企業での経験を通じて得られた専門知識や業務スキルも大いに活用できます。
例えば、「契約時には未経験だった業務を習得し、今では一人でこなせるようになった」「業務効率化のための新たな手法を提案し、成果を上げた」など具体的なエピソードを交えてアピールできれば、自身の成長と貢献度を効果的に伝えることができます。
| 一定期間働いて仕事の成果を出す
派遣会社や派遣先企業は、成果を上げることができる人材を高く評価します。一定期間働いて成果を出すことで、能力や貢献度をアピールし、時給交渉を有利に進められます。
成果を出すためには、日頃から業務に積極的に取り組み、目標達成に向けて努力することが大切です。特に、時給交渉においては、少なくとも1年以上の勤務経験があると有利です。1年未満の勤務では、時給アップを実現するほどの成果を出せていないと判断される可能性があるでしょう。
派遣が時給交渉する際の注意点
派遣が時給交渉する際には、いくつか注意点もあります。ここでは4つの注意点を紹介します。
| 派遣先企業に直接交渉しない
派遣社員は派遣会社に雇用されており、派遣先企業はあくまで業務委託先です。時給や契約内容に関する交渉は、雇用主である派遣会社を通して行う必要があります。
派遣先企業に直接交渉してしまうと、派遣会社との信頼関係を損ない、今後の仕事の紹介に影響が出る可能性があります。また、派遣先企業にとっても、派遣会社を通さずに交渉されることは、契約違反と捉えられかねません。
| いきなり大幅な金額アップを求めない
時給交渉は、段階的に進めることが大切です。大幅な金額アップを要求すると、派遣会社や派遣先企業に「無理な要求をしている」と受け取られ、交渉が難航し、最悪の場合、契約解除に繋がる可能性もあります。
一般的に、時給交渉で一度に得られる昇給額は、最大でも50円程度が相場といわれています。そのため、具体的な交渉額としては、50円~100円程度のアップを目安にするのがおすすめです。
たとえ少額のアップであっても、積み重なれば大きな収入増になります。例えば、時給が50円上がると、1日8時間×月20日勤務の場合、月収では約8,000円、年収では約96,000円も収入が増える計算になります。
| 勤務開始してすぐに交渉しない
派遣社員として働き始めたばかりの頃は、まだ業務に慣れていなかったり、十分な成果を出せていなかったりする可能性があります。このような状態で時給交渉をしても、良い印象を与えられる可能性は低いでしょう。
まずは、一定期間(一般的には3ヶ月~半年程度)勤務し、業務に慣れ、具体的な成果を出すことが大切です。ただし、契約内容と実際の業務内容が異なる場合は例外です。その際は、勤務期間が短くても、躊躇せずに派遣会社の担当者に相談しましょう。
| 交渉は失敗する可能性もある
時給交渉は価値を正当に評価してもらうための大切な機会ですが、同時に、失敗した場合のリスクも考慮しなければなりません。最悪の場合、契約更新がされなかったり、派遣先企業での仕事が続けられなくなったりする可能性もあります。
派遣社員を雇用する企業側のメリットの一つは、正社員よりも低いコストで必要な人材を確保できる点にあります。時給交渉によってコストが大幅に上昇すれば、企業側は正社員の採用や、より条件の良い他の派遣会社との契約を検討する可能性も出てきます。
このようなリスクが伴うことをしっかりと認識し、慎重に進めることが重要です。
派遣が時給交渉する際の伝え方
時給交渉は伝え方が大切です。伝え方によって、派遣会社のあなたに対するイメージが変わってしまう可能性もあります。
正当な理由で時給交渉していると理解してもらうためにも、丁寧な伝え方で時給交渉することが大切です。ここでは派遣が時給交渉する際の伝え方を3つにケースに分けて紹介します。
| 契約更新時に交渉する際の伝え方
〇〇(担当者)さん、いつもお世話になっております。先日お話をいただいた契約更新についてですが、ぜひ継続させていただきたいと考えております。この一年、様々な業務を通して成長できたと感じており、会社への貢献度も高まったと自負しております。
つきましては、今回の契約更新を機に、時給のアップをご検討いただけないでしょうか。具体的には、現在の時給○○円を○○円に上げていただきたいと考えております。ぜひ、前向きにご検討いただけますと幸いです。
| 高いレベルの業務を求められた際の伝え方
〇〇(担当者)さん、いつもお世話になっております。最近、〇〇(業務内容)といった、より専門性の高い業務を任せていただく機会が増えてきました。これらの業務を通して、自身のスキルアップを実感していますが、一方で、現在の時給では少し責任に見合わないと感じています。
つきましては、業務内容の変化を踏まえ、時給のアップをご検討いただけないでしょうか。より一層業務に励み、会社に貢献したいと考えておりますので、ぜひ前向きにご検討ください。
| 資格取得などスキルアップした際の伝え方
〇〇(担当者)さん、いつもお世話になっております。先日、〇〇(資格名)を取得いたしました。この資格取得を通して、業務に必要な知識やスキルが向上し、より効率的かつ質の高い仕事ができるようになったと実感しております。
つきましては、今回のスキルアップを評価いただき、時給のアップをご検討いただけないでしょうか。今後も継続的にスキルアップに励み、会社への貢献度を高めていきたいと考えております。
納得できる時給の派遣で働こう
時給交渉は、あなたの価値を正当に評価してもらううえで重要です。「派遣だから」と引け目に感じることなく、しっかりと時給交渉しましょう。
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