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子育てと仕事を両立させるには?コツやおすすめの職業を解説
公開日:2025.04.28
更新日:2025.05.01
近年、女性の社会進出や働き方の多様化が進み、子育てをしながら仕事を持つ家庭が増加しています。しかし、仕事と育児の両立は決して容易ではなく、多くの人がさまざまな不安や悩みを抱えていることでしょう。
本記事では、子育てと仕事の両立で悩む方に向けて、両立のコツや利用できる制度・サービス、おすすめの職業などを紹介します。
目次
子育てと仕事の両立で悩んでいる人は多い
子育てと仕事の両立の現状や、両立することで生じる不安や悩み、得られるメリットについて解説します。
| 子育てと仕事を両立している家庭は増加中
共働き世帯の割合は年々増加しており、子育てをしながら正社員として働く女性の割合も上昇傾向にあります。調査によると、第一子出産後の就業継続率は、5年間で11.8%も高くなっています。
・出生年が2010~14年:57.7%
・出生年が2015~19年:69.5%
参考:国立社会保障・人口問題研究所|第16回出生動向基本調査(夫婦調査、2021年6月実施)
背景には、女性の社会進出や働き方の多様化があります。社会の変化に伴い、女性も経済的な自立を求めるようになり、企業も多様な人材を活用するために、働きやすい環境を整備するようになっています。
| 子育てと仕事の両立で出てくる不安や悩み
子育てと仕事の両立には、さまざまな不安や悩みがつきものです。具体的には、以下のような声が多く聞かれます。
・子供の急な病気や怪我の時に見てくれる人がおらず職場に迷惑をかけてしまう
・自分の時間がなく体力が持たない
・共働きで忙しく近くに頼れる人もいない
このような不安や悩みは、子育てと仕事の両立を考えるうえで避けて通れません。特に、子供の急な体調不良は、多くの働く親にとって深刻な問題です。
しかし、多くの家庭が同じような問題を抱えながら、さまざまな工夫をして乗り越えています。焦らず、完璧を目指しすぎず、ときにはファミリーサポートセンターやベビーシッター、家事代行サービスといった外部のサポートを活用することも検討してみましょう。
| 子育てと仕事を両立させるメリット
子育てと仕事の両立は、時間的にも体力的にも大変な側面がありますが、それを乗り越えることで得られるメリットも数多く存在します。主なメリットとしては、以下の点が挙げられます。
・世帯収入が増えてお金の心配が減る
・キャリアやコミュニティが作れる
・気分転換になる
まず、世帯収入が増えることで、家計に余裕が生まれます。子どもの教育費や将来のための貯蓄、レジャーなど、経済的な心配が軽減されるでしょう。
次に、仕事を続けることで、キャリアを途切れさせることなく、専門性やスキルを高められます。職場という家庭以外のコミュニティを持つことも可能です。
また、仕事は育児とは異なる刺激を与えてくれるため、良い気分転換になります。両立は決して簡単な道ではありませんが、このように得られるメリットも多くあります。
子育てと仕事を両立させるコツ
子育てと仕事を両立させるためには、いくつかのコツがあります。ここでは5つのコツを紹介します。
| 家事や育児を協力して行う
仕事に復帰する前に、まずはパートナーとよく話し合い、家庭内での優先順位や家事・育児の役割分担を明確にすることが大切です。お互いを理解し、協力しながらできることを話し合うことで、負担を分散しやすくなります。
家事や育児は、どちらか一方に偏ると大きな負担となります。パートナーと協力し、お互いの状況を理解しながら、無理のない範囲で分担することが大切です。
| 完璧にこなすことをやめる
仕事も家事も育児も、すべてを完璧にこなそうと頑張りすぎないことが、子育てと仕事の両立を長続きさせる秘訣です。「親なのだから」「働いているのだから」といった固定観念にとらわれず、できないことがあっても自分を責めないようにしましょう。
常に完璧を目指すと、ストレスが溜まり心の余裕がなくなってしまいます。ときには手を抜くことを覚え、パートナーや親族、友人など、頼れる人には遠慮なく頼ることが大切です。また、食洗機やロボット掃除機などの時短家電や、ネットスーパー、家事代行などの便利なサービスを積極的に活用し、自分の負担を意識的に減らしましょう。
| 働き方を変える
現在勤めている会社の制度を見直し、活用できるものがないか検討してみましょう。在宅勤務(リモートワーク)やフレックスタイム制度が導入されていれば、通勤時間の削減や、子どもの予定に合わせた柔軟な働き方が可能になります。
現在の働き方でどうしても両立が難しい場合は、正社員という雇用形態にこだわらず、パートタイムや派遣社員など柔軟な働き方に変えるのも一つの方法です。まずは上司や人事部に相談し、両立しやすい働き方ができないか交渉してみることから始めましょう。
| 両立しやすい仕事に就く
思い切って職場を変えることも、子育てと仕事の両立を実現するための有効な手段です。例えば、自宅や子どもの保育園、学童に近い場所で働くことで、通勤時間を短縮でき、緊急時にも対応しやすくなります。子育て中の社員が多く在籍していたり、女性管理職が多かったりするなど、子育てに理解のある職場文化かどうかも重要なポイントです。
育児休業や時短勤務制度など、制度が整っている企業や、比較的残業が少なく時間の融通が利きやすい職種へのキャリアチェンジも検討してみましょう。企業によっては、従業員向けに保育所を併設している場合もあります。
| 子育て支援サービスを活用する
夫婦や家族だけで子育てと仕事を抱え込む必要はありません。現代では、行政や民間企業が提供するさまざまな子育て支援サービスが存在します。
地域の支援サービスを積極的に活用することで、子育てと仕事の両立がより現実的になります。お住まいの地域でどのようなサービスが利用できるのか情報収集をし、必要に応じて積極的に活用することを検討してみましょう。詳しくは次で解説します。
子育てと仕事を両立するために利用できる制度やサービス
子育てと仕事の両立を支援するための制度やサービスは多岐にわたります。ここでは5つの制度やサービスを紹介します。
| 育児休暇
育児休暇(育児休業)は、育児・介護休業法に基づき、原則として子どもが1歳になるまで(保育所に入れないなどの理由がある場合は最長2歳まで)の間、仕事を休むことができる制度です。
雇用保険から育児休業給付金が支給されるため、収入が完全に途絶える心配もありません。男女問わず取得可能で、近年、女性の取得率は高い水準で推移しています。
男性の取得率も年々上昇傾向にありますが、まだ十分とは言えない状況です。父親の育児参加を促すため、「産後パパ育休」といった新たな制度も導入されています。
| 短時間勤務制度
短時間勤務制度は、3歳未満の子どもを養育する労働者が希望した場合、1日の所定労働時間を原則として6時間に短縮できる制度です。フルタイム勤務が難しい時期でも、仕事を続けやすくなります。
正規雇用のまま働ける「短時間正社員制度」を導入している企業もあり、事前に確認してみることをおすすめします。小学校入学前の子どもがいる場合は、病気や怪我の際に休暇を取得できる「子の看護休暇」や、残業・深夜業の免除を申請できる制度もあります。
| ベビーシッターや家事代行サービス
ベビーシッターは、保護者に代わって自宅などで子どものお世話をしてくれるサービスです。家事代行サービスは、掃除、洗濯、料理といった日常的な家事を代行してくれるサービスです。どちらも主に民間の事業者が提供しており、定期的な利用だけでなく、一時的な依頼も可能です。
共働き家庭の増加に伴い需要が高まっており、自治体によっては利用料の補助制度が用意されている場合もあります。ただし、料金体系やサービス内容、スタッフの質、保険加入状況などを十分に確認し、信頼できる事業者を選ぶことが非常に重要です。
| 病児保育
病児保育は、子どもが病気や怪我などで保育園や小学校を休まなくてはならないものの、保護者が仕事を休めない場合に、一時的に子どもを預かってくれるサービスです。看護師や保育士などの専門スタッフがケアにあたります。
専用の施設で預かる「施設型」と、自宅にシッターが来てくれる「訪問型」があります。運営主体は自治体、NPO、民間企業などさまざまです。多くの場合、利用には事前登録が必要で、定員も限られているため、いざというときにスムーズに利用できるよう事前に調べておくことが大切です。
| ひとり親家庭等への支援
ひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)が子育てと仕事を両立し、経済的に安定した生活を送れるよう、国や自治体はさまざまな支援策を用意しています。経済的な支援としては、児童扶養手当や、生活資金・教育資金などを低利または無利子で借りられる母子父子寡婦福祉資金貸付金などがあります。
児童扶養手当や無利子の貸付金制度など、経済的な支援のほか、ハローワークでの専門相談窓口の設置や職業訓練、資格取得支援(自立支援教育訓練給付金など)も行われています。また、ファミリーサポートの利用料補助や公営住宅への優先入居など、生活全般にわたるサポートもあります。
子育てと仕事が両立しやすい職業5選
子育てと仕事を両立しやすい職業として、以下の5つが挙げられます。
・事務職
・軽作業
・コールセンター
・保育士
・製造
ここではそれぞれを詳しく解説します。
| 事務職
事務職はデスクワークが中心となるため体力的な負担が少なく、定時で退社できる職場が多いのが魅力です。勤務時間が固定されていることが多く、土日祝日休みの求人も豊富なため、生活リズムを整えやすく、家族との時間も確保しやすいでしょう。
企業によっては人員体制に余裕があり、子どもの急な発熱などによる突発的な休みにも比較的理解が得られやすい傾向があります。また、特別な資格がなくても基本的なPCスキルがあれば未経験から挑戦できる求人も多く、働き始めるハードルが低い点も特徴です。
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| 軽作業
軽作業は、倉庫や工場などで行われる商品のシール貼りやピッキング、検品、梱包といった比較的単純な作業を指します。特別なスキルや資格は不要で、未経験からでもすぐに始められる手軽さが魅力です。
短時間勤務や週数日のみ、あるいは単発といった柔軟な働き方が可能な求人が多く、自分の都合に合わせて無理なく働くことができます。扶養内で働きたいと考えている方にも適しています。ただし、黙々と一人で作業を進めることが多いため、人によっては単調に感じる可能性もあります。
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| コールセンター
コールセンターは、お客様からの問い合わせに対応したり、商品やサービスを案内したりする仕事です。シフト制を採用している職場が多く、勤務時間や曜日を選びやすいため、家庭の都合に合わせた働き方が可能です。
女性が多く活躍しており、子育て中のスタッフも多いため、急な休みなどにも理解が得られやすい傾向があります。近年では、パソコンとインターネット環境があれば自宅で働ける在宅コールセンターの求人も増えており、柔軟に働きたい方におすすめです。
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| 保育士
保育士は、子どもたちの成長を支えるやりがいのある仕事です。保育士資格が必要ですが、女性が大多数を占める職場であり、自身も子育て経験を持つ人が多いため、子どもの病気や行事などに対する理解が非常に深い環境です。
職場によっては、自分の子どもを勤務先の保育園に預けられる制度があり、送迎の手間が省けたり、子どもの様子を近くで見守れたりするメリットがあります。正社員として働く場合は責任も重くなりますが、派遣社員なら残業や持ち帰り仕事が少なく、比較的良い条件で働くことも可能です。
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| 製造
製造業には、工場などで製品を作る過程に関わるさまざまな仕事があります。ラインでの組み立て作業や、製品に傷がないかなどをチェックする検査、完成品を箱詰めする梱包など、業務内容は多岐にわたります。
特別なスキルや資格がなくても未経験から始められる簡単な作業も多く、マニュアルが整備されている職場がほとんどです。立ち仕事だけでなく、座って行う軽作業的な業務もあり、体力的な負担が比較的少ない仕事を選ぶことも可能です。シフト制勤務が多く、勤務時間帯を選べる場合もあり、安定して働きたい方にも向いています。
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子育てと仕事を両立する際の注意点
子育てと仕事の両立は、日々奮闘する中で悩みや困難に直面することも少なくありません。無理なく続けていくために、心に留めておきたい注意点がいくつかあります。
・周りの目を気にしすぎずに自分を大切にする
・1人で考え込まない
・状況に応じて臨機応変に対応する
周りの目を気にしすぎず、まずはご自身の心と体の健康を最優先に考えましょう。辛いときや大変なときは、決して一人で抱え込まないでください。パートナーや家族、友人、同僚など、信頼できる人に話を聞いてもらったり、弱音を吐いたり、助けを求めたりするのは悪いことではありません。
また、子育て中は予期せぬ出来事がつきものです。計画通りにいかなくても、状況に合わせて柔軟に対応するしなやかさを持つことが大切です。
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子育てと仕事の両立で大切なのは、完璧を目指さず、一人で抱え込まずに、周りのサポートや便利なサービスを上手に活用すること、そして何よりご自身の心と体を大切にすることです。
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