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入社前の豆知識

留学生のバイトは何時間まで?資格外活動許可と28時間ルールをやさしく解説

公開日:2026.08.24

更新日:2026.09.01

「アルバイトをしたいけれど、何時間まで働けるのか分からない」。日本で学ぶ留学生から、よく聞く声です。ルールそのものは、実はそれほど複雑ではありません。許可の取り方と時間の数え方を知っておけば、安心して働けますし、うっかりの違反も防げます。

 

留学生がバイトを始める前に必要な「資格外活動許可」


 

「アルバイトをするのに、何か許可がいるの?」と感じている人もいるはずです。「留学」という在留資格(日本に住むために国から与えられる資格)は、勉強のために日本にいるための資格です。その中に、働くことはふくまれていません。だからアルバイトをするには、もうひとつ別の許可が必要になります。それが資格外活動許可です。

| 資格外活動許可は「アルバイトをしてもよい」という許可

資格外活動許可(=アルバイトをしてもよい、という許可)は、出入国在留管理庁(入管。外国人が日本に住むことを扱う国の役所)が出す許可です。許可を持たないまま働くと、あとの在留の手続きに影響することがあります。許可そのものにお金はかかりません。まだ持っていない人は、早めに動いておくと安心です。

自分が許可を持っているかどうかは、在留カード(日本に住む外国人が持つカード)で確かめられます。在留カードの裏面には、資格外活動の許可について記載する欄があります。そこに記載があるかどうかが目印です。見方が分からないときは、学校の留学生の窓口で一緒に見てもらう方法もあります。

| 「包括許可」と「個別許可」の2つの種類がある

資格外活動許可には2つの種類があります。多くの留学生が受けているのは、勤務先を決めずにまとめて受けられる包括許可のほうです。違いを表にまとめます。

くらべる点 包括許可 個別許可
どんな許可か 勤務先を決めずに、まとめて受ける許可 働く場所や活動の内容をひとつずつ決めて受ける許可
時間の上限 1週について28時間以内(学校の長期休業期間は1日について8時間以内) 申請した活動の内容に応じて決まります
向いている働き方 飲食店・コンビニ・工場などの一般的なアルバイト インターンシップ、語学教師、通訳、家庭教師など
勤務先が変わったとき そのつど申請し直す必要はありません 新しい活動について、改めて申請が必要になります

 

出入国在留管理庁の「留学」の在留資格に係る資格外活動許可についてのページでは、包括許可の内容が「1週について28時間以内(教育機関の長期休業期間にあっては、1日について8時間以内)の収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動」と示されています。この一文が、留学生のアルバイトの時間を決めている部分です。長い文ですが、覚えるのは「1週28時間」と「長期休業期間は1日8時間」の2つだけで十分です。

| 申請する場所・必要なもの・かかる期間

申請先は、住んでいる場所を管轄する地方出入国在留管理官署(自分が住む地域を担当する入管の窓口)です。手数料は無料です。必要なものは次の4つです。

・申請書

・活動の内容が分かる書類

・在留カード

・旅券(パスポート)

申請できるのは、本人のほか、法定代理人や、承認を受けた申請取次者(本人に代わって手続きができる人)です。

審査にかかる目安の期間(標準処理期間)は、2週間から2か月とされています。ここが見落としやすいところです。アルバイトを始めたい月の2か月ほど前に動き出しておくと、余裕を持って働き始められます。「仕事が決まってから申請する」と考えていると、初出勤の日が先へずれてしまうことがあります。必要な書類は、出入国在留管理庁の資格外活動許可申請のページで確認できます。

許可が出るまでの間は、働かずに待つことになります。その時間を使って、どんな仕事があるのかを調べておくと、許可が出たあとの動きが早くなります。働き方の種類そのものを知っておくと、求人を見るときに迷いにくくなります。

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留学生のバイトは「1週について28時間以内」。数え方を具体例で確認


 

時間のルールでつまずく人が多いのは、数字そのものではありません。「1週」をどう数えるか、という部分です。ここを勘違いすると、本人にそのつもりがなくても上限を超えてしまいます。シフト表の形にして、順番に見ていきます。

| 上限は「1週について28時間以内」

出入国在留管理庁は、包括許可の内容を「1週について28時間以内」と示しています。ふだんの期間について、1日あたりの上限は示されていません。つまり、1日に8時間働く日があっても、その7日間の合計が28時間以内におさまっていれば、時間の面では範囲の中ということになります。

28時間を分けると、1日4時間なら7日分、1日7時間なら4日分です。学校の授業や課題の時間を先に決めてから、残りに合わせてシフトを入れると組み立てやすくなります。

| 「1週」は連続する7日間で考えるのが安全

「1週」を月曜から日曜までの区切りだと考える人は多いはずです。ただ、実務では、どの曜日から数えても7日間で28時間を超えないようにするのが安全だと案内されています。出入国在留管理庁のページには数え方そのものの説明が見当たらないため、この点は断定できません。最終的な確認は、学校の留学生の窓口や入管の窓口でできます。

安全に考えるなら、「今日を入れて、前の7日間の合計は何時間か」を見る方法があります。この見方なら、どの曜日から数えても上限を超えません。まずは、28時間におさまっている例を見てみます。

曜日 働く時間
月曜 4時間
火曜 休み
水曜 4時間
木曜 休み
金曜 4時間
土曜 8時間
日曜 6時間
7日間の合計 26時間

 

この例の合計は26時間です。土日にまとめて働いても、平日を調整すれば28時間の中におさまります。問題は、次のようにシフトが週をまたいで固まったときです。

数え始めからの日数 曜日 働く時間
1日目 木曜 5時間
2日目 金曜 5時間
3日目 土曜 8時間
4日目 日曜 8時間
5日目 月曜 5時間
6日目 火曜 5時間
7日目 水曜 0時間
7日間の合計 36時間

 

この例は、カレンダーの上では2つの週にまたがっています。月曜から日曜で区切って数えると、前の週は26時間、次の週は10時間です。どちらも28時間以内に見えます。ところが、木曜から次の水曜までの連続する7日間で数えると36時間になります。週の終わりと次の週の始めにシフトが集まると、こうした形が起きやすくなります。

防ぐ方法はとても簡単です。新しいシフトを引き受ける前に、その日を入れた前後7日間の合計を確認する。この一手間だけで、うっかりの超過はかなり減らせます。

学校の長期休みの間は「1日について8時間以内」まで働ける

夏休みや冬休みに、もう少し働きたいと考える人は多いはずです。学校が定める長期休業期間の間は、時間の上限の考え方が変わります。ここは数字よりも「どの期間が対象になるのか」を押さえておくと安心です。

出入国在留管理庁は、包括許可の内容を「1週について28時間以内(教育機関の長期休業期間にあっては、1日について8時間以内)」と示しています。長期休業期間の間は、1週あたりで数える形から、1日あたりで数える形に切り替わります。

期間 時間の上限の考え方 1週間で見たときの目安
ふだんの期間(授業がある期間) 1週について28時間以内 28時間
学校が定める長期休業期間 1日について8時間以内 1日8時間を5日と置くと40時間ほど

 

28時間と40時間という2つの数字が並ぶと、矛盾しているように見えるかもしれません。そうではありません。ふだんの期間は「1週」で数え、長期休業期間は「1日」で数える、という切り替えです。公式に示されているのは「1日について8時間以内」という部分で、週40時間という数字は、1日8時間を週5日と置いたときの目安として説明されることが多い数字です。

| 「長期休業期間」は学校が決めた期間のこと

ここで言う長期休業期間は、学校の学則(学校が決めたルール)で定められた休みの期間です。夏休み・冬休み・春休みなどが当たります。自分の判断で「今週は授業が少ないから、休みのようなもの」と考えることはできません。あくまで学校が定めた期間が基準になります。

休みが始まる日と終わる日は、学校ごとに違います。学校の窓口で期間を確認しておくと、シフトを組むときに迷いません。アルバイト先にも、その期間を先に伝えておくと、シフトの相談がしやすくなります。「夏休みは長めに入れます」と早めに言っておくほうが、シフトを作る側も助かります。

休みが終わったら、上限はふたたび1週について28時間以内に戻ります。休み明けの最初の1週間は、休み中の感覚のままシフトを入れてしまいやすい時期です。切り替わる日をカレンダーに書いておく方法もあります。長期休みだけ働きたい人には、期間を決めて働ける短期の仕事という選択肢もあります。

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掛け持ちのバイトは、すべての時間を合計して考える

2つ以上のアルバイトをしている留学生は少なくありません。収入を増やしたい、シフトが少ない時期を補いたい、理由はさまざまです。掛け持ちのときにいちばん気をつけたいのが、働いた時間の合計です。

資格外活動許可は、「1週について28時間以内の活動」という形で、働く量そのものに上限をつけています。勤務先ごとに28時間ではなく、すべての勤務先を合わせて28時間以内におさまるように考えるのが安全です。「合算」という言葉は出入国在留管理庁のページに見当たらないため断定はできませんが、許可の内容が全体の量の上限である以上、合計で考えるのが安全な理解です。判断に迷うときは、学校の留学生の窓口や入管で確認できます。

| うっかり超えてしまいやすい場面

・片方のバイト先が急に忙しくなり、「今週だけ」と頼まれて追加のシフトに入った

・新しいバイト先に、もうひとつのバイトをしていることを伝えていなかった

・研修や勉強会に出た時間を、働いた時間として数えていなかった

・イベントや繁忙期の応援に入り、その分をふだんのシフトとは別に考えていた

どれも、悪気があって起きるものではありません。人に頼まれると断りにくい、という気持ちも自然なことです。だからこそ、気持ちの問題にせず、仕組みで防ぐほうが確実です。

| 超えないための3つの工夫

・働いた時間を、スマートフォンのメモやカレンダーにその日のうちに書く。給与明細を待たなくても、自分で合計を把握できます。

・新しいバイト先の面接で、すでに別のバイトをしていることと、そこで働いている時間を先に伝える。シフトを組む側も配慮しやすくなります。

・シフトを引き受ける前に、その日を入れた7日間の合計を確かめる習慣をつける。

3つとも、慣れれば1日1分もかかりません。あとから「知らなかった」と困るより、先に手を打っておくほうがずっと気持ちが楽です。

時間を管理しやすい働き方を選ぶことも、超過を防ぐ方法のひとつです。始まる時刻と終わる時刻がはっきりしている仕事なら、1週間の合計をすぐに計算できます。

留学生に多いバイトの種類と、時間を管理しやすい仕事


 

ほかの留学生は、実際どんな仕事をしているのか。気になるところだと思います。ここは想像ではなく、調査の数字で見ていきます。自分に合う仕事を選ぶときの手がかりになります。

日本学生支援機構が私費外国人留学生を対象に行った令和5年度の生活実態調査によると、アルバイトをしている人は回答者の65.2%でした。10人のうち6人から7人が働いている計算です。仕事の種類は次のようになっています(複数回答)。

アルバイトの種類 割合
飲食業 39.2%
営業・販売(コンビニなど) 28.4%
工場での組立作業 6.0%
ティーチングアシスタント・リサーチアシスタント 5.6%
ホテルの受付・ホール係 4.2%
語学教師 3.4%
清掃 3.4%
倉庫整理 2.9%
翻訳・通訳 2.9%
配達 2.7%
塾講師 1.7%
家庭教師 1.4%
発送作業 1.4%

 

飲食業とコンビニなどの販売で、合わせておよそ7割を占めています。一方で、工場での組立作業や倉庫整理のように、ものを作る仕事や運ぶ仕事を選んでいる人もいます(割合は上の表のとおりです)。数としては多くありませんが、こういう道もある、と知っておくと選択肢が広がります。

| 時給と、1か月の収入の目安

同じ調査では、アルバイトの時給は「1,000円以上1,200円未満」が50.2%で最も多く、次いで「1,200円以上1,400円未満」が20.5%でした。これはアルバイトとして働く私費留学生に聞いた時給の分布で、正社員として働いた場合の給与ではありません。

1週間に働く時間は「20時間以上25時間未満」が37.0%で最も多くなっています。時給1,100円で週22時間働くとすると、1週間でおよそ2万4千円。1か月では10万円前後という計算になります。家賃や食費を思い浮かべると、生活の中でどれくらいの位置を占めるかが見えてくるはずです。

実際の平均額も出ています。アルバイトをしている人の収入の平均月額は、大学・大学院・専門学校などの高等教育機関で81,000円、日本語教育機関で106,000円でした。81,000円を時給1,100円で割ると、1か月およそ74時間。週に直すと17時間ほどです。上限の28時間より手前で働いている人が多い、ということが数字から見えてきます。

同じ調査では、アルバイトをする理由として「日本での生活を維持するために必要だから」が64.2%で最も多く挙げられていました。生活のために働いているからこそ、時間の上限を超えて在留に影響が出る事態は、いちばん避けたいところです。

| シフトが読みやすい仕事という選び方

28時間という上限がある以上、「時間を計算しやすいかどうか」は仕事選びの立派な基準になります。工場や倉庫の仕事は、始業と終業の時刻が決まっていることが多く、1日に何時間働くかがはっきりしています。1週間の合計もすぐに出せます。急な残業でシフトが伸びる心配が少ない職場なら、計算がさらに簡単になります。

作業の内容も、覚えることがはっきりしている仕事が多い傾向があります。決まった手順をくり返す仕事なら、日本語での長い会話が少なくても進めやすい場面があります。日本語にまだ自信がない時期の選択肢として、考えてみる価値はあります。

もちろん、接客の仕事には日本語を使う練習になるという良さがあります。どちらが優れているという話ではありません。今の自分が何を優先したいか、日本語の練習なのか、時間の管理のしやすさなのかで選べます。

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働けない場所もある。風俗営業が営まれている場所は許可の対象外

時間のルールと並んで大切なのが、働く場所のルールです。ここを知らないまま応募してしまうと、あとで困ることになります。ただ、覚えることは多くありません。ポイントはひとつだけです。

出入国在留管理庁の資格外活動の許可のページでは、許可の条件のひとつとして「活動場所において風俗営業等が営まれていないこと」が示されています。つまり、風俗営業等が営まれている場所での活動は、資格外活動許可の対象になりません。

ここで気をつけたいのは、基準になるのが「仕事の内容」ではなく「場所」だという点です。お客さんに直接接しない仕事、たとえば皿洗いや片づけであっても、その場所で風俗営業等が営まれているのであれば、対象外という扱いになります。「自分は接客をしないから大丈夫」とは考えないほうが安全です。

仕事の例 包括許可の範囲になるか
工場での組立・検査、倉庫での仕分けや梱包 時間の上限を守れば、範囲の中で働けます
飲食店のホール・調理補助 時間の上限を守れば、範囲の中で働けます
コンビニ・スーパーなどの販売 時間の上限を守れば、範囲の中で働けます
風俗営業等が営まれている場所での仕事 許可の対象外です
風俗営業等が営まれている場所での皿洗いなど、接客をしない仕事 場所が基準になるため、対象外です

 

お店の名前や外から見た様子だけでは、風俗営業等に当たるかどうか分かりにくいこともあります。「時給がとても高い」「仕事の内容の説明があいまい」という求人には、応募の前に一度立ち止まる価値があります。判断に迷ったら、学校の留学生の窓口や入管に確認する方法があります。求人を紹介してくれる会社があるなら、その担当者に聞いてみるのも早い方法です。

ルールを守らなかったとき、何が起こりうるのか


 

この話は、こわがらせるために書くものではありません。先に知っておけば防げることばかりだからです。何が起こりうるのかを正しく知っておくほうが、毎日を安心して過ごせます。

資格外活動許可の範囲を超えて働いていた場合、そのあとの在留期間の更新や、在留資格の変更の審査に影響することがあります。日本で就職したいと考えている人にとっては、卒業のタイミングでその影響が出るのがいちばんつらい形です。今の1週間のシフトが、数年後の進路に関わってくる、と考えると重みが分かりやすくなります。

また、出入国在留管理庁の在留資格の取消しのページでは、取消しの理由として「在留資格に係る活動を行わず、他の活動を行い又は行おうとして在留していること」や「その在留資格に係る活動を継続して3か月以上行っていないこと」(いずれも正当な理由がある場合を除く)が挙げられています。アルバイトの時間を超えたことが直ちにこれに当たると決まっているわけではありません。ただ、勉強よりアルバイトが生活の中心になっている状態は、在留資格の取消しの対象になることがあります。

現実的な話をすると、時間を大きく超えて働く生活が続けば、授業に出られなくなります。出席率や成績が大きく落ちてしまうと、勉強のために日本にいるという「留学」の在留資格の趣旨からも外れやすくなります。順番としては、まず学業。そのうえで、残った時間の中で働く。この形が、結果として自分自身を守ります。

「もう超えてしまったかもしれない」と不安な人もいるかもしれません。その場合も、まずは学校の留学生の窓口に相談するところから始められます。黙って続けるより、早く相談したほうが、選べる道は多く残ります。

卒業後・休学中はどうなる?在留資格の変更という選択肢


 

「卒業したらアルバイトはどうなるのか」。この点まで説明している情報は多くありません。けれど、早めに知っておくと卒業の前後であわてずにすみます。ここも順番に整理します。

資格外活動許可は、「留学」という在留資格を持っていることを前提にした許可です。学校を卒業して在籍がなくなれば、その前提そのものが変わります。卒業したあとも今までと同じ感覚で働き続けるのは、避けたほうが安全です。

卒業後も日本で就職活動を続けたい場合は、「特定活動」(=卒業後の就職活動のために特別に認められる在留資格)への変更が選択肢になります。出入国在留管理庁の大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへのページでは、在留の状況に問題がないことや、卒業した教育機関からの推薦があることなどを条件に、就職活動のための滞在が認められる場合があると示されています。在留期間は6か月で、更新により通算1年程度まで認められる形です。

この期間中も、一定の条件を満たせば資格外活動の許可を受けてアルバイトを続けられる場合があります。ここで大事になるのが「在留の状況に問題がないこと」という条件です。在学中に時間のルールを守って働いてきたことが、卒業後の道を広げることにつながります。自分の場合どうなるかは、卒業の前に学校の窓口や入管で確認しておくと安心です。

休学する場合の扱いについては、公式のページに明確な記載を見つけられませんでした。学校に在籍はしているけれど授業に出ていない、という状態をどう見るかは、事情によって判断が分かれる部分だからです。休学を考えている段階で、学校の留学生の窓口と入管の両方に相談しておく方法をおすすめします。休学してから相談するより、決める前に聞いておくほうが選択肢が残ります。

資格外活動許可の範囲内なら、派遣という働き方も選べる


 

アルバイトを探すとき、求人に直接応募する方法のほかに、派遣という働き方があります。留学生にはあまり知られていない選択肢ですが、働く時間がはっきりしているという点では相性が良い面もあります。仕組みから見ていきます。

派遣は、派遣会社と雇用の契約を結び、実際に働く場所はその会社が紹介する職場になる働き方です。給与は派遣会社から支払われます。働く時間や期間、仕事の内容は、契約を結ぶ前に決まっているのが一般的です。だから「1週間で何時間になるか」を、働き始める前に計算できます。

出入国在留管理庁が示している包括許可の条件は、「1週について28時間以内であること」と「活動場所において風俗営業等が営まれていないこと」です。雇い方が直接雇用か派遣かで分けている記載は、確認できませんでした。そのため、資格外活動許可の範囲内であれば、派遣という働き方も選択肢になり得ます。

ただし、「派遣なら必ず働ける」という意味ではありません。派遣会社によっては留学生の就労を扱っていない場合があります。登録する前に、留学生の受け入れをしているかどうかを確認しておくと確実です。そのうえで、紹介される仕事の時間や内容が許可の範囲におさまるかどうかも、求人ごとの確認が必要です。登録の段階で、資格外活動許可を持っていることと、働ける時間に上限があることを先に伝えておくと、話がスムーズに進みます。

| 一緒に条件を確認できる相手がいると、探す負担が減る

派遣会社の中には、企業側の担当と働く人側の担当を同じ人がつとめる「両面型」の体制をとっているところがあります。ワポティもその形です。登録したあとも同じコーディネーターに相談できるため、「この仕事は1週間で何時間になるのか」「長期休みの間だけ時間を増やせるか」といった条件を、一緒に確認していけます。

求人票に書かれている情報だけでは、実際のシフトの組み方までは分かりにくいものです。働ける時間の条件を一緒に確認できる相手がいれば、応募したあとに「思っていた時間と違った」となる場面を減らせます。日本語での細かいやりとりに不安がある人にとっても、間に入ってくれる人がいるのは心強い部分です。

働き始めたあとも同じ担当者に相談できる点は、留学生にとって特に意味があります。テスト期間にシフトを減らしたい、長期休みが終わるので時間を戻したい。こうした相談を、学校の予定に合わせて伝えられる相手がいると、28時間の管理そのものが楽になります。

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困ったときの相談先と、ここまでの整理


 

最後に、覚えておきたいことを短くまとめます。あわせて、困ったときに頼れる場所も挙げておきます。ひとりで抱えこまないことが、結局はいちばんの近道になります。

確認すること 内容
働く前に必要なもの 資格外活動許可。手数料は無料です
申請する場所 住んでいる場所を管轄する地方出入国在留管理官署
審査にかかる期間の目安 2週間から2か月
ふだんの期間の上限 1週について28時間以内
学校の長期休業期間の上限 1日について8時間以内
掛け持ちをするとき すべての勤務先の時間を合計して考えるのが安全です
働けない場所 風俗営業等が営まれている場所
卒業したあと 「特定活動」への変更などが選択肢になります

 

| 相談できる場所

・学校の留学生の窓口(留学生課・学生課など):学校の予定も自分の在籍状況も分かっている相手なので、最初の相談先として頼りやすい場所です。

・入管(地方出入国在留管理官署)の窓口:在留資格や許可の手続きについて、公式な答えを確認できます。申請の書類についても、その場で聞けます。

・アルバイト先や派遣会社の担当者:シフトの調整については、早めに事情を伝えておくほど対応してもらいやすくなります。

この3つを知っているだけで、困ったときの動き方が変わります。とくに、時間のルールについて不安が出たときは、自分ひとりで判断せずに公式な窓口で確かめるほうが確実です。

アルバイトは、生活費を支えるためだけのものではありません。日本語を使う機会になり、日本の職場の進め方を知る機会にもなります。卒業後に日本で働きたいと考えている人にとっては、その経験が面接で話せる材料にもなります。

ルールを守って働くことは、自分の在留を守ることでもあります。28時間という数字を覚えるだけでなく、その数え方と、迷ったときの相談先を知っておく。この3つがそろえば、日本での毎日はずいぶん動かしやすくなります。自分に合う仕事を、安心して探していけるはずです。

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